Mapboxのロケーションプラットフォームは、自動車メーカーやアプリ開発者に対して、柔軟で高度なナビゲーション体験を構築するための機能を提供しています。
ドライバーの安全運転をサポートするために、位置情報を活用する革新的な手法を可能にしている点も、大きな特長です。
このたびMapbox Navigation SDKに新たに追加された2つの機能は、「より見やすく、より正確で、注意散漫を抑えるナビゲーション体験」を実現する好例といえます。
それが、「前方のインシデント警告(Incident Ahead)」と「ルート上の天気情報(Weather Along Route)」です。
注意散漫を防ぐナビゲーションデザイン
「注意散漫な運転」とは、安全運転に必要な集中を妨げるすべての行為を指します。
スマートフォンの操作はもちろん、車両のタッチスクリーンによる操作もその一例です。
こうした注意散漫が引き起こす事故の影響は深刻で、米国だけでも年間32万人以上が負傷、3,200人以上が命を落としていると推計されています。
Mapboxのテクノロジーは、ナビゲーション体験を車両やブランド、ドライバーごとに最適化している多くの自動車メーカーや関連企業に採用されています。
Mapboxプラットフォームは、開発者やデザイナーに自由な表現の可能性を提供する一方で、ユーザーが注意を逸らすことなく運転に集中できるよう、
Mapboxが提供するフレームワーク、機能、デザインパターンを活用した、実用性の高いナビゲーション体験の構築が日々行われています。
Mapbox Navigation SDKで車内の注意散漫を軽減
Mapbox Navigation SDKには、自動車メーカーやアプリ開発者がドライバー向けにシンプルで効率的かつ注意散漫を抑えたナビゲーション体験を実現するための多彩な機能が備わっています。その中でも注目すべき新機能が、「前方インシデント警告(Incident Ahead)」と「ルート上の天気情報(Weather Along Route)」です。
「Incident Ahead」は、ドライバーが今後遭遇する可能性のある道路上のインシデント(事故・障害・規制など)を事前に通知できる機能です。
地図上にはインシデントの位置が動的に表示され、視覚と音声の両方で状況をわかりやすく伝えます。インシデント情報はMapboxまたは外部のデータプロバイダーから提供され、ナビゲーション画面上に直接表示される仕組みです。こうした事前警告により、ドライバーは曲がり角や進行方向の先にあるリスクを把握しやすくなり、より安全な運転体験の実現に貢献します。

天候の変化を事前に知らせる「Weather Along Route」
「前方インシデント警告」と同様に、Mapbox Navigation SDKでは走行ルート上の気象情報も取得・通知できるようになりました。「Weather Along Route」機能を有効にすることで、進行ルート上に悪天候が予想される場合にドライバーへ事前に警告を表示することが可能になります。たとえば、路面の滑りやすさや視界不良といった状況を事前に認識することで、ドライバーはより安全に走行ルートを判断できます。急な気象変化に備えるという点で、特に牽引車や荷物を運ぶ車両などでは、急な雨に備えて停車し荷物にカバーをかけるといった行動の判断材料にもなります。こうした機能は、一人ひとりのドライバーにとっての「数分先の安全」を守るための重要な気づきを提供します。

配達中の「気が散らない」モバイル体験を
世界中の大手オンデマンド配送サービスの多くが、Mapboxのロケーションプラットフォームを基盤に、ドライバー向けのナビゲーション体験を構築しています。
配達ドライバーは、通常1日に多数の配送をこなし、常に時間に追われ、混雑した交通状況の中で業務をこなさなければなりません。このような条件の重なりは、ドライバー本人はもちろん、周囲にとってもリスクを高める要因となります。
こうした背景から、Mapboxのルーティングおよびナビゲーション機能を配達アプリに直接統合することで、ドライバーが注意をそらすことなく、安全かつ効率的に業務を遂行できる環境が整います。
たとえば、運転中は新しいオーダーを受け付けないように制御する仕組みを導入することで、配達中の判断ミスや操作の煩雑さを減らすことができます。
ナビゲーションを別アプリとして切り替えるのではなく、配達アプリ内に統合して提供することで、ドライバーは画面の切り替えによる気の散りや混乱から解放されます。
現在の配達に集中でき、次のオーダーや地図アプリを逐一確認する必要もありません。
また、配送の進捗状況はリアルタイムで管理者側にも共有されるため、ドライバーも管理者も安心して「今やるべきこと」に集中できるのです。
安全運転が、すべての出発点に
友人や家族を送り出すとき、私たちは「気をつけてね」と声をかけます。それは「またね」と同じくらい自然な挨拶かもしれません。
Mapboxは、テクノロジーの力でこの「安全運転」の実現を支えたいと考えています。
ドライバーが安心して運転できるように。気が散らないナビゲーション体験を、あらゆる自動車・アプリ開発者とともに創り続けています。
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詳細は、弊社のMapbox Navigation solutionsのページをご覧ください。
*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。