先日行われたウェビナーでは、Mapboxの通信事業者のソリューションアーキテクトであるPetr Vopenka氏とMegan Luisa White氏、アカウントマネージャーであるKieran McCann氏が、カバレッジマップ(通信サービス提供エリアマップ)の作り方をご紹介しました。なぜカバレッジマップが不可欠なのか、なぜMapboxがカバレッジマップの作成に適しているのか、そしてMapboxを使った独自のカバレッジマップの作成方法についてライブデモを交えてお話しました。
このブログでは、ウェビナーでの重要なポイントをまとめてご紹介します。ウェビナーの録画も是非ご覧ください。
カバレッジマップにおける課題とは
まず、通信環境の成長に関するデータを共有しました。トレンドラインはすべて右肩上がりです。かつてないほど多くのガジェットがオンラインになり、5Gサービスと強力なエッジサービスの可用性が求められています。
また、VRデバイスのデータ需要が43%、ゲームデバイスのデータ需要が21%増加しています。さらに、在宅勤務をする人が増えているため、データ需要は増加の一途をたどっています。しかし、この需要増が現在のネットワークを圧迫し、さらに高速な通信速度と次世代のサービスが求められるようになっています。つまり、顧客は広い範囲で強力な通信環境を必要としており、それが購入を決定する大きな要因となっているのです。
「新規および既存の顧客とパートナーは、カバレッジエリアと通信強度を知る必要があります。」-Kieran McCann
ウェビナー参加者の課題
カバレッジマップは、通信サービス提供者と顧客との最初の接点です。単なる静的な地図ではなく、アップデートや障害状況を反映し、時間とともに変更する必要があります。
Mapboxチームはウェビナーの参加者にカバレッジマップを作る上での課題に関するアンケートを実施しました。参加者の結果は以下の通りです。
- 31%:その他/何から始めたらいいかわからない
- 25%:データの処理に時間とコストがかかる
- 25%:データが多すぎるため、自分のサイトやアプリでマップのパフォーマンスが悪くなる
- 13%:Webやモバイル向けに地図を開発する方法がわからない
- 6%:思い通りの地図をデザインするのが難しい
すべてのカバレッジデータを処理し、マップ上に可視化するのは並大抵のことではありません。しかし、Mapboxでは驚くべき変化を目の当たりにしてきました。かつては月に1回程度の更新を目指していたお客様も、今では毎週更新を行うようになっています。Mapboxを使う場合、データがあれば、アップロード中やユーザーがマップを操作しているときに速度低下を引き起こすことなく、シームレスにマップを表示します。
ユーザー体験といえば、ブランドの第一印象を良くすることも重要です。カバレッジマップは機能性だけでなく、ブランドのアイデンティティを反映するものです。結局のところ、マップが他のマップと似通っていると、他のマップから目立つことはできません。
Mapboxソリューションが通信会社の課題をどのように解決するか
Mapboxのソリューションがカバレッジマップの作成と視覚化プロセスをどのように改善するかをご紹介します。
完全なマップ制御
Mapbox Studioやその他のツールを使えば、企業はマップのあらゆる面を完全にコントロールできます。色やデータ表示、フォントをカスタマイズしたり、店舗の場所をカバレッジマップに組み込むことも可能です。このレベルのカスタマイズは単なる美観の問題ではなく、強力なマーケティング資産であり、顧客との効果的なコミュニケーション手段なのです。
統一されたマーケティング・アプローチ
各社のマーケティングチームがMapboxを気に入っている理由は、様々なマーケティングチャネルに相互作用するカバレッジマップをシームレスに統合できるからです。Webサイト、ソーシャルメディア、テレビ広告など、同じユーザー体験によってブランドメッセージの一貫性が保たれ、まとまりのあるブランドアイデンティティが生まれます。
顧客収集ツール
カバレッジマップは新規顧客を獲得するための重要なツールです。キャリアの乗り換えや新しいサービスへの加入を検討する際、最初の質問は自宅、職場などのカバー範囲についてであることがよくあります。Mapboxが提供するカバレッジマップは、このような情報を積極的に提供し、顧客が十分な情報に基づいた意思決定を行えるようサポートします。また、今日のペースの速いデジタル環境では、スピードが最も重要です。Mapboxは電光石火のパフォーマンスを保証し、潜在顧客を遠ざける可能性のある遅延を排除します。
Mapboxが優れている点
Mapboxがカバレッジマップの分野で際立っている理由はいくつかあります。まず、データ処理が高速で、マップタイル処理の待ち時間を最小限に抑えることができることです。レンダリング自体も最高水準で、モバイルとWebの両プラットフォームでスムーズな体験を保証します。そして何より、ホスティングとメンテナンスはMapboxが行うため、企業はアカウントにサインアップし、ガイドに従うだけで、簡単かつコスト効率よく始めることができます。
Mapboxでカバレッジマップを作る方法のデモ
ウェビナーでは、チームは生のネットワークデータをMapbox Tiling Service(MTS)にアップロードする方法を説明しました。次に、Mapbox Studioを使用してマップをスタイリングし、色やブランディングを追加する方法を紹介しました。最後に、Geocoder APIのような検索機能を統合し、ユーザー体験を向上させる最良の方法についてご紹介しました。VerizonやT-Mobileのような企業で使用されているこのプロセスは、効率的で魅力的なカバレッジマップを可能にします。
Petr氏はそこから、どのように他のMapbox製品と組み合わせて使用できるかを共有しました。彼の無料デモコードはこちらからご覧ください。
チームにMapboxを導入する準備はできましたか?こちらのページにアクセスするか、アカウントを作成して始めましょう。
*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。